第7回「持続可能な社会づくりとジェンダー」

開催日:11月27日(月) 18:00~20:00
場 所:中部大学名古屋キャンパス大ホール
コメンテーター:高野史枝(フリーライター)、久保勝(特定非営利活動法人ASTA共同代表理事)、別所良美(名古屋市立大学教授)
ファシリテーター:羽後静子(中部大学教授)


成果報告:
はじめに、本塾の顧問である石田より、今回のテーマはチャレンジングであるという話をしました。今回は、3名のパネリストを招き、中部大学教授の羽後先生にコーディネーターをお任せしてディスカッション形式の講座を開催しました。

<第1部 パネルディスカッション>
○パネリスト 別所氏
 世界的に男女平等が進み、日本でも政府から「男女共同参画」が打ち出されている。少子高齢化による労働力不足で、専業主婦や年金でぬくぬくするだけの老人は困るとの考えから女性の社会進出、女性の活躍が謳われる。1億総活躍プランでは「同一労働、同一賃金」という言葉もある。
○パネリスト 高野氏
 40歳代で少しでも社会を変える必要があるという意識があり、「ワーキング・ウーマン」や「女性首長を実現する会 愛知」を設立した。男女平等の社会を実現するために、女性の首長を増やす活動を行っている。
 愛知県には、県政始まって以来、知事、市長、町村長も、ただの一人も女性がいない。また、日本の男女格差は世界144カ国のうちの114位という現実に直面しつつも、活動を続けているのである。
○パネリスト 久保氏
 教員養成課程で性やジェンダー、LGBTを扱う必修科目が存在しないことに問題意識を持ち、当事者や親、アライ(支援者や理解者)らと啓発活動を行う経験から、LGBTの基礎知識と実情についての話をする。
 先進国の多くでLGBTの権利保障がある中、日本は法律がない。オリンピック憲章に性的指向の差別禁止が盛り込まれたことにより、2020年の東京オリンピックに向け取り組む企業が増えており、性別適合手術などのために有給休暇を長期利用できる企業もある。

<第2部 ディスカッション>
以下、ディスカッション中に話題を抜粋。
・実際に1カ月育児休業を取得した塾生(男性)の話によると、周りの反応として、上司は非常に快く理解してくれたものの、みんながみんな理解者ではないということがよくわかった。
 高野氏からは、スウェーデンの場合、男性が必ず8週間の育児休業をとらなければならないという法律が初めから存在するという話が紹介された。