第6回「エネルギー政策と企業の対応」

開催日:10 月31 日(火)18:00~20:00
場 所:中部大学名古屋キャンパス大ホール
講 師:金澤一輝(元JFE、元川崎製鉄常務取締役)


成果報告:
 第6回講座は、金澤一輝先生(元JEF、元川崎製鉄常務取締役)をお迎えして中部大学名古屋キャンパスで開催しました。
 連日、大企業による事故や不祥事が明らかになっている中で、大企業の社会的責任に関する議論も含めて、企業とSDGsについて論じていただきました。

<第1部 講演>
 優秀な従業員がいて立派な組織を構成しながらも大企業は不祥事を起こしてしまうのはなぜかというと、慶応大学の菊澤氏の「組織は合理的に失敗する」という言葉がヒントになる。「何かがおかしい」と気づいた場合、担当者や担当部署で問題を表面化し、取引先への説明やメディア対応などをする必要がある。
 内部告発に関して、10年ぐらい前までは内部告発のホットラインがなかったが、近年採用する企業が増えており、1つの進歩ではないかと思う。日本企業の場合、不祥事をなくすためには内部管理、CSR、CGを合わせ技でやっていかざるを得ない。
 今、企業に求められる社会的責任は、地球環境との調和やSDGs的な幾つもの内容が交わりあっている。そういったステークホルダー、利害関係が企業を取り巻いている。CGは企業が情報開示を社会全体に対して行う必要があるというものである。法律的な責任と社会的な責任を併せ、その他の価値も含めてSDGs的価値の体現になると考えている。

<第2部 質疑応答>
 今回は、塾生が一人一つずつ、金澤先生に質問を投げかけました。
Q.EVによるCO2削減の話が出たが、他にもCO2削減で進んでいることはあるか。
A.CO2の炭素税(カーボン税)など税金で対応するような国家対策が出てくるのではないか。
Q.SDGs的に技能実習生や外国人労働者についてどうすればいいのか。
A.大企業が外国人労働者に生産現場を開放するということになれば良い。本社員として雇いだすかはまだまだかと思うが、必然的に進んでいくことだと思う。